福井県の山逍遥
2006.09.より登山順

 [福井]   青葉山  693m  (福井県高浜町) 35
第3回登山 2017.05.24. 松尾寺コースを登り、今寺口へ降りる。
第2回登山 2011.04.17. 青少年旅行村から、中山コースを往復。
第1回登山 2010.09.19. 青少年旅行村から中山コースを往復

  2017年05月24日(水)3回目 松尾寺コース



 S女史と
「青葉山」へ登る事になった。彼女は初登山で、前々から登りたいと言っていた。私は6年ぶりの三度目である。前回までは「中山口」から登った。東峰に登り着き、そこから西峰に至るまでが、大岩ゴロゴロの危ない道だった。梯子が連続、蟹の横這いみたいな岸壁の鎖場もあった。この年ではチョット危なっかしいし自信もない。だから今回は「松尾口」から直接、西峰に登るコースを選んだ。初めてのコースである。登り口の「松尾寺」は、西国33か所の観音霊場なので、掛け軸に御朱印を貰いに訪れた記憶がある。




 7時に「加賀ゆめのゆ」で待ち合わせ、加賀ICより高速に乗り、小浜西ICで降りて国道27号を走る。舞鶴若狭自動車道が出来て、少し早く着くようになった。高浜辺りから前方に青葉山が見えてくる。まさに「若狭富士」である。国道の県境を越えるトンネルを抜けて京都府舞鶴市に入ると、すぐ右に松尾寺への林道が分岐している。







 標識を右に入り、狭い道を登って行くと、松尾寺の門前近くの第一駐車場に到着。後の駐車場は、この上を鋭角に右に登って行く様だ。平日なので空いているのでここに留める。駐車料金400円は本堂で納めるようだ。靴を履いてリュックを被いて正門の石段を登る。9.25分。




 御本尊馬頭観世音の石碑の建つ、仁王門をくぐる。








 雰囲気の良いお寺である。石段の上に本堂が見える。





 本堂にお参りして、駐車料金も納める。


 本堂右側に、本堂に続く渡り廊下がある。その下を抜けると登山口がある。案内板がある。




 初めは緩やかで、すぐ林道を横切って進んでゆく。









 緩やかな部分を過ぎて、京都福井の県境の急斜面を登り出す。地理院地図には、ギザギザの登山路が記入されている。階段でも切ってあるのかと思っていたが、特に階段は無し。しかしロープの下がった所が、次々と現れる。地図を見ると、300m程の標高差を一気に登る。なかなか辛い。


 見通しは利かず、ブナの木の混じった林を登る。紅葉の木が多い。秋は紅葉が奇麗だろう。









 11.15分、長い梯子が懸かった大岩を登る。


 今日は段々と天気が悪くなる予報。先ごろポツポツと降りにかかったので、彼女はリュックカバーを付けた。


 登り口近くで、早くも下山してきた男に遇ったが、それ以外登山者は居なかった。








 突然に急坂が終わり、頂上の一角に登り着く。目の前の岩の上に祠がある様だ。地理院地図に鳥居マークがある地点だろう。石灯篭もある。疲れていたので登らなかった。


 ここから、692mの記入のある「西峰」までは緩やかに登り下り。途中に「今寺口」に降りる登山路が分岐している。帰りはここを降りる予定。この辺りで若狭湾の方がちらりと見える。






 マムシグサ          ハナイカダ         ツクバネソウ



 11.55分に西峰の祠に到着。2時間以上も掛かっちゃった。








 祠の右に休憩所がある。全体が板張りで、登山の避難小屋みたいな感じである。リュックを置いて祠の後ろの岩山に登る事にした。








 まず、祠の前の登って来た方面を振り返る。向かい側の山に、去年登った「三国岳」があるはずだがどれかな?




 祠の後ろの、岩山に登る。ロープが下がっており、よじ登ると、細い柵付きの道。岩に黄色い花がぎっしりと咲く。




 若狭湾の「内浦湾」が覗ける。右下の、木の陰になっている所に「高浜原子発電所」がある。




 天気が悪いので、景色が見えるか心配だったが、何とか見える。




 雲が出てきた。降るかもしれないな。





 記念撮影          タイトゴメ          ホウの花






 この黄色い花は、福井の山で見かけたことがある。名前が出てこなかった。家へ帰って調べたら「浄法寺山」で見かけた「タイトゴメ」だった。岩の間に咲く花のようだ。








 祠の前の隅に、ロープで囲んで「オオキンレイカ」の苗が植えてある。立て札によれば「オオキンレイカ」は、青葉山だけに自生する黄色いオミナエシらしい。絶滅が心配されて、地元高浜町の小中学生が、苗を育てて植えているらしい。「オオキンレイカ」の苗を見守ってください、と書いてある。




 ポツリときたので、小屋に入って昼食。12.40分頃下山開始。大きなブナの木がある。分岐を「今寺口」の方へ降り始める。此処もすごい急坂に変わりはない。しかし登って来た道より、急坂はちょっと短いし、勾配も緩やかに感じる。








 荒れた林道を渡った先で、林道終点に出る道と、旧道の分岐に出た。今回は遠回りになるが、坂を降りるのが嫌なので、林道の方へ降りた。13.50分に、この案内板の建つ林道終点の駐車場に出た。ここまで舗装道路が登ってきている。ここからは舗装された林道を歩く。





 フタリシズカ        アザミ            エゴノキ






 林道からは、先ほどまで居た「西峰」が見える。右が「東峰」で、西より1m高い。










 14.23分に今寺に到着。六地蔵がある。ここから車道を、松尾寺へ戻る。







 14.40分に、車を置いた駐車場に到着。









    ■次回登山は、5/27「岩屋俣谷園地」へ■



  2011年04月17日(日)2回目 中山寺コース





 
「青葉山」に登りたいと言ってきた。この間の猿山はドライブに3時間掛かった。青葉山も3時間のドライブで着きそうだ。新車になって、運転したくてしょうがないから、遠くても構わない。加賀の「ゆめのゆ」で待ち合わせ、7.30分出発。相棒とN女史とN氏の4人が私の車で出発。敦賀まで高速道路、その先は国道27号線を走る。前方に青葉山が見えてきた。今日は天気が良い。








 10.20分に前回と同じ、青葉山青少年旅行村の駐車場に到着。舗装道路を300m程歩いて、中山登山路に入る。11.00分に高野登山路と合流。このあたり「カタバミ」が多い。









 11.35分、展望台に到着。あずま屋に登る階段板が、一枚外れている。危ない。お天気が良い。ここで相棒に抹茶を点てて貰う。恒例の休憩。









 少し木々が芽吹きだした。12.30、ようやく東峰頂上に到着。ここが青葉山の最高地点である。何人も食事をしているが、西峰で食事をとすぐ出発。










 ここからが、鎖場と梯子の連続の、スリル満点の登山路になる。老人にはちと怖い。13.20分ようやく西峰の神社前に到着。5.6人食事をしている。思ったより人が少ない。我々もようやく食事にありつけた。









 神社の裏の岩山に、ロープを使ってよじ登ると、目の前にリアス式の海岸が広がる。高浜原子力発電所も見える。福島原発の事が思い出されて、少し複雑な気持ち。




 神社の屋根越しに、下界が見える。








 14.00分下山開始。松尾寺の方へ降りて、林道を戻る事も考えたが、だいぶ遠回りになるので、元来た道を降りる事にした。一株だけあった白い花。イチゲかな?。今日はS女史が同行していないので、教えて貰えない。











 ここの「スミレ」は色が濃い。









 「西峰」の方から「東峰」を見る。




 「東峰」まで戻り、さっきまで居た「西峰」を振り返る。舞鶴の港が見える。軍艦が見える。







 この花は「ルリソウ」だったかな、違ったかな?。






 15.40分、駐車場に戻り着く。前回と同じ「道の駅・高浜」でお風呂に入って帰る。







  2010年09月19日(日)初登山 中山寺コース



 
「青葉山」は一度登りたいと思っていた。謡曲の「氷室」の中にこの青葉山が出てくる。「我この度丹後の国、九世の戸に参り。既に下向道なりば。これより若狭路にかかり。津田の入江、青葉、後瀬の山々をも、一見し。それより都に帰らばやと存じ候」


 ただこれだけであるが、能楽師の端くれとして、ちょっと登っておきたい。場所は知っていた。西国33箇所観音霊場の札所「松尾寺」が中腹にある。本尊は珍しい馬頭観音で、お札を頂きに行ったことがある。




 自宅を6.00に出て、北陸道を敦賀市で降り、国道27号線をひたすら走る。小浜市を過ぎて若狭湾に面して進む。高浜の町に入ると、正面に青葉山が見えてくる。町を通り抜けて、日置という信号を右折して山へ向かう。「中山寺」「青葉山青少年旅行村」方面と書いてある。中山寺の前を通り、9.20.旅行村の広い駐車場に車を入れる。家を出て3時間20分掛かっている。隣県なのに滅茶苦茶遠かった。








 駐車場に車を置いて、登ってきた舗装道をそのまま300mほど進むと、右に標識があり登山路がある。案内図によれば「中山登山道」「高野登山道」「今寺登山道」「松尾登山道」と4本あり、ここは中山登山道である。9.30.歩き出す。








 初めは竹林だが、すぐ手入れのされた杉林になる。道も良く手入れされている。










 9.50.左から高野登山路が合流してくる。










 10.15.テレビ中継所アンテナかに突き当たる。下まで登ってみたら海が見えた。










 さらに15分登ったら、木造の展望台があった。登ってみると高浜の町が見える。








 10.40.広場に着いた。ベンチがある。頂上かと思ったら「青葉神社」でなくて「金毘羅大権現」らしい。










 尾根の先に大きな岩の上を通るところがある。左が絶壁で下の町が箱庭のように見える。少し怖い。ここが「馬の背」だろう。危ないので手前から右へ捲き道もある。








 11.25.頂上の「青葉神社」に着いた。「青葉山東の峰山頂」の標識がある。ここが最高峰だが、林の中で展望は無し。社殿も粗末である。ブナも混じる林である。しばらく休んで西の峰を目指す。








 しばらく歩くと途端に様相が違ってくる。東の峰と西の峰をつなぐ吊尾根は、岩ゴロゴロのスリル満点の道となる。カニの横這いのように岸壁をロープに繋がって渡る。すこし足がすくむ。舞鶴の町が見える。








 鉄の梯子が幾つも続く所もある。慎重に進む。このコースはあまり登る人がいないようだ。人に会わない。







 向こうに西の峰が見えてくる。東より1mほど低いはずだが、そびえている。










 大きな岩の裂け目の間を通る。泰澄大師が修業した大師堂らしい。急坂を登り切ると神社に出た。12.10.






 この神社は「松尾寺」の奥ノ院らしい。横に大きな休憩所がある。登山者が何人も休んでいる。松尾寺から登ってくる人が多いようだ。









 
 神社の後ろに、大きな岩山が聳えている。休憩所に荷物を置いて登ってみる。ロープが下がっている。








 岩の上は狭く海側は切れ落ちている。覗くとまことに怖いが、素晴らしい景色が広がっている。こちらが北の方面だ。




 南の方面は平野の向こうに、舞鶴若狭自動車道が見える。山並みが続くが名前は知らない。








 地図と見比べると、若狭湾の中の「内浦湾」で、高浜原子力発電所も右の山陰にあるようだ。










 昼食を済ませて12.30.下山開始。登ってきた道を慎重に戻る。青葉山は双耳峰だとは知らなかった。富士山のように尖っているとばかり思い込んでいた。見る方面で全然形が違っているようだ。青葉神社のある峰は、ブナの木が多い。気持ちの良いブナ林が、杉の林になり、竹林に入ると登山口に着く。






 途中、高浜の道の駅に立ち寄り風呂があったので、汗を流して帰る。ここから小松まで、やはり3時間以上かかる。



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