福井県の山逍遥
2006.09.より登山順

  [福井]  平家岳  1.441.50m (福井県大野市)132 
 第1回登山 2016.05.24.  

   2016年05月24日(火)初登山



 案内書によれば、
「平家岳」は福井県内で最も奥深く、厳しい山のひとつである。山また山が重なって、ほとんど山容を望むことはできない。平家の落人伝説があるのも不思議でないほど秘境の雰囲気がある。


 この間、若狭の「三国岳」に登り「山渓福井県の山」に載っている若狭の山は全部踏破した。その勢いを駆って、無謀にも「平家岳」に挑戦することにした。この辺りにはあと「銀杏峰」と一度途中まで登った「姥ヶ岳」が残っている。一人では無理なのでS女史のサポートを頼む。距離が長いので、疲れたら途中で戻ればよいと考えている。



 6.00時に加賀ゆめのゆでS女史を乗せ、高速福井北ICより中部縦貫自動車道の無料区間を走り、大野市を抜け、国道158号美濃街道を走り九頭竜湖畔に出る。ダムを過ぎ湖畔を走り、対岸に渡る「箱ケ瀬橋」を渡る。7.45分。橋の上からは鏡のようなダム湖。橋を渡り右折、次の「面谷橋」を渡った所で左に林道に入る。以前、倉谷山に登った時ここを通った事がある。分岐に平家岳の標識があった記憶があるが、今は無い。舗装がなくなる。






 道がだんだん荒れてきて、道のそばに廃滓の山が続く。昔ここに銅山があったらしい。6.000人住んでいたという。昔の墓石が残っている。面谷川に沿った林道は細くなり車の底を擦りそうでノロノロ運転。10km以下で走る。







 ようやく8.20分にひょこんと駐車場に到着。広い空き地があり「平家岳登山口」の標識がある。車は一台も留めてない。








 平家岳登山口の標識に沿って進む。









 一度、沢を渡る。透き通った水が流れている。だんだんと急坂になってくる。







 アズキナシ          ヤブニンジン        ウラジロヨウラク



 9.10分に、前方に稜線が見える地点があった。よく見ると鉄塔が続いているのが見える。あの尾根に登り着き、左に尾根を登って行くのが、登山コースの様だ








 大きな「ヒノキ」の木がある。いいなぁ。










 10.00時にようやく尾根の上にたどり着いた。地図を見て鉄塔下に出るかと考えていたが、鉄塔と少し離れていた。右に行けば27番鉄塔のはずだが、先を急ぐので行かなかった。地図を見ると27番鉄塔からさらに進んで、九頭竜湖畔まで巡視路が続いている。




 左に平家岳を目指す。新緑のナラの木、ブナも混じる。少し下ってから登りとなる。





 ツクバネソウ        クサイチゴ          ユキザサ



 10.50分に、28番鉄塔に到着。送電線下が刈ってあり展望が良くなる。こちらは登って来た方面。「白山」もこちらの方に見えるはずと、目を凝らすが確認できない。




 こちらは登って行く方面。29番鉄塔が見える。一度降ってナラの林を通るようだ。





 チゴユリ           ウラジロヨウラク       白いのもある?



 11.15分に、29番鉄塔に到着。登って来た方面。遠くの山は「荒島岳」らしい。




 前方に、30番鉄塔が見える。ずーっと木が刈られた斜面を行くようだ。





 ハルリンドウを多く見かける。



 11.40分に、30番鉄塔に到着。目の前に「平家岳」がドカンと見えてくる。まだまだ遠いなー。平家岳の左隣のピークが「井岸山」で、登山路はこの山を経由している。




 前方に、31番鉄塔が見える。あの鉄塔が一番高い様だ。鉄塔の左がピークになっており、本には「小平家」ピークになっている。







 11.55分に、小平家ピークの下の、31番鉄塔に到着。ここから平家岳の方へ進むのかと思ったら、次の鉄塔の方へ大きく降りだす。もったいない。










 12.10分に、32番鉄塔に到着。






 細い尾根を行くと石楠花の木が多い。わずかに花も残っている。12.20分に巡視路の分岐に到着。巡視路は左に分岐して少し下がってゆく。登山路はまっすぐ尾根を直進する。ここらあたりから「イワカガミ」をよく見かける。

 シャクナゲ          イワカガミ          イワカガミ








 大きな古木がある尾根道は、シャクナゲの木も多い。やがて福井県と岐阜県の県境をしばらく通る。その先に三角点のような石があり、井岸山という標識が置いてあった。12.40分。直進すると県境尾根だが、ここから90度方向転換して右に福井県に戻る。



 一度降って、前方に見える平家岳に登り出す。奥の方のピークが頂上らしい。少し風が出てきて寒い感じ。








 13.00時に三角点のある平家岳の頂上に到着。足が遅いので4時間半も掛かってしまった。




 北の福井方面。荒島岳。




 東方面。登って来た巡視路。鉄塔が見える。一番高いピークが「小平家」。右下の鉄塔まで降りて、再びここまで登り返してきた。




 南方面。岐阜の山々。とにかくどこにも平地が見えない山の中である。










三角点情報「平家岳」 
 三角点名・平家岳
等級・2等三角点
標高・1441.50m








 あまりゆっくりとして居られない。30分居て、13.30に下山開始。登り時間から考えると、17.00時に駐車場の予定となる。お天気も良く日が長くなったから大丈夫。






 イワカガミ         センブリ           ツバメオモト?



 バイケイソウ         ?            これがツバメオモト? 




 ハルリンドウ



 鉄塔巡視路は木が刈ってあり、見晴らしは良いが、こんなに徹底的に刈る必要があるのかな?。特に大きな木の切り株が、いくつもオブジェのように残っている。ちょっと可哀想な気がする。



















 ひたすら転ばぬよう、足を痛めぬよう、降りる。最後の坂を降りきり、渡渉する沢の水を飲む。うまい。あとはタニウツギの咲く道をブラブラ歩くと、駐車場が見えてきた。17.10分、予定通り。足が遅いので、登り4時間半、降り3時間半の長丁場だったが、自分としては予定通りで無事登頂成功で大満足。


 加賀ゆめのゆでS女史と別れたのは、夜8時になっていた。翌朝の新聞に、小松は全国一の暑さで30度越と載っていた。しかし平家岳では暑さは感じられなかったな。







        ★次項2016年43回登山は、6/7富山県南砺の「高清水山」へ★


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