加賀の里山逍遥
 2005.04.より登山順

[加賀]  鳴谷山  1596.55m (白山市桑島町)32
[加賀]  砂御前山 1325.95m (白山市白峰町)74
第4回登山 2009.07.04 「砂御前山」、百合谷林道登山口より往復。
第3回登山 2008.06.22 
「鳴谷山」、百合谷林道登山口より往復。
第2回登山 2007.09.04 「鳴谷山」、百合谷林道登山口より。 帰り「砂御前山」を往復。
第1回登山 2005.09.18 「鳴谷山」、百合谷林道登山口より。 私の初登頂。

  2009年07月04日(土)4回目 「砂御前山」の往復




 夕方から用事が有るの、でそれまでに帰りたい。いろいろ考えていたが、
「砂御前山」に出かける事にした。一度だけ鳴谷山の帰りに登ったことがある。今回は鳴谷山は時間が掛かるので、砂御前山だけ登る予定だ。S女史を誘って、待ち合わせ。
 国道157号線を走り、白峰村の手前、手取川ダム湖の終わった桑島で左の大きな橋を渡る。「大嵐山の水芭蕉園地」の看板がある。ホテル八鵬の前を左折し、その先の谷川を渡ったところで右折して林道に入る。道は細いが舗装してあり、分岐には水芭蕉の看板がある。林道の途中より右に分岐がある。とたんに悪路になる。車の底をガリガリと擦る。





 9.10.駐車場に到着。車が一台止まっている。最近山に登ると三角点を確認している。砂御前山にも「二等三角点」があるはずだが、前回の登山では確認した覚えがない。


 10.10.鎧壁に到着。ここまでくると鳴谷山が見えるが、今日は雲が掛かっている。









 鎧壁まで登ってくると、いろんな花が咲いている。「ニッコウキスゲ」










 「オオバギボウシ」かな。










 「キンコウカ」















 葉っぱは「コバイケイソウ」と同じだが、花がヒョロヒョロと長いのがあった。「バイケイソウ」らしい。
















 すこし休んで出発。水場を過ぎて尾根の上まで上がり、砂御前山の分岐の標識まで行く。最近砂御前山へ登る人が多いのか、近道が幾つもあるようだ。


 





 10.40.標識より戻るようにして砂御前を目指す。木の根と岩でごつごつの悪い道を登る。背後に鳴谷山が競りあがってくる。細い尾根から、さっき休んだ「鎧壁」が見える。あの岸壁を横切ってきたのだ。










 11.15.砂御前山の頂上に到着。頂上は全然展望無し。雑木林の中にぽっかりと空き地がある。以前は標識があったような気がするが、朽ちたのか何も無し。その空き地には三角点がない。







 あちこち探し回ったら、頂上広場の手前の高みの藪の中に見つけた。
三角点情報「砂御前山」
三角点名・百合谷
等級・二等三角点
標高・1325.95
所在地・石川県白山市桑島百合谷

 二等の三角点である。12.00.に、見晴らしの良い「鎧壁」まで戻り、昼食とコーヒータイム。






 13.00.過ぎに車まで到着。





 「オカトラノオ」の咲いている林道を、車の底を擦らない様そろそろと走らす。








 


  2008年06月22日(日)3回目 「鳴谷山」の三角点探訪





 今年春、奥城山で遇った女性二人組より、一緒に登りましょうと、メールでお誘いがきた。



 「鳴谷山」に登りたいという。これまで秋に二度登っているが、春に登りたいと思っていたのですぐ承知。70歳コンビの足に合わせてくれと頼む。問題は梅雨だ。小雨決行。






 8.00時に「道の駅瀬女」で待ち合わせ。車2台で白峰八鵬横より、大嵐水芭蕉園への林道に入る。途中で鳴谷山の林道に入ると、とたんにガタガタ道となる。車の底を擦りながら突き当たりの駐車場に8.35分到着。日曜なのに車が1台も無い。小雨でも登る物好きは我々だけらしい。合羽を着て8.50分出発。









 9.45分「鎧壁」の下に到着。











雨が止んだので岩棚で休憩。相棒のK宗匠のお手前で抹茶を一服。









 「ニッコウキスゲ」が咲いている。ここから「水芭蕉」の大きく育ったお化けが次から次へと現れる。水芭蕉の花の頃はきれいだろう。









 「ゴゼンタチバナ」も咲いている。












 「マイズルソウ」の群落も続く。








 10.15分鎧壁を出発。水場を過ぎ、砂御前山の分岐を過ぎ、大杉林道の分岐を過ぎると、大きな杉が次から次へと現れる。






 12.10分、頂上到着。雨は止んでいるが展望は無し。ゆっくりと昼食を取る。若い男性一人到着。白山が見えぬことをしきりに残念がる。



 食事後「三角点」探すことにする。昨日ネットで見ると、写真が載っていた。見つけた人が何人もいた。ただし場所は書いてない。藪の中に一坪ほどポッカリ空き地があり、その真ん中に三角点が鎮座しているらしい。





 藪の中にあるのは判っているが、頂上が平たくて広くてどちらの方向へ入り込めば良いのが判らない。女性を含めて全員五人でそれぞれ勝手に藪に入り込む。私は藪のだいぶ左の、赤いテープより入ってみる。まさにジャングル。ビニールの紐が張ってあったりして期待したが、方向が判らなくなった。大声で相棒を呼んでみる。微かに返事が聞こえる。元の広場の方向が判らないので、仕方が無いので声の方へ進む。そのうちに見付けたという相棒の声。声を頼りに全員が集まる。これが我々四人パーティの三角点を見付けた証拠写真。若い男性に撮ってもらった。


 


 さて、ここから戻るのが大変。方向が判らないので見当をつけて、歩きやすい藪を選んで五人揃って歩く。うまい具合に広場にたどり着いてホッとするが、どうも様子が変だ。置いた荷物が無い。登山路が無い。違う広場に出てしまった。白山の方に向いた斜面に間違いないが、本当の広場は何所だ何処だ。冷静に気を落ち着けて、又、藪を漕いで、今度は上手い具合に荷物を置いた頂上に出た。


 下から登山路を登ってくると、回り込んで頂上に突き当たる。その先は藪で行き止まりである。その藪を突き抜けると其処にも広場があったのだ。結構広い斜面の広場だ。その広場に出てしまったのだ。




 13.35分、下山開始。1時間半近くも長居した。また雨が降ってきた。おまけにひどくなってきた。ひたすらに降りるばかり。泥の水溜りで2度ほど滑って転んで泥だらけ。自分でも臭い。16.05分駐車場に到着。頂上より2時間半掛かっている。白峰の展望の湯に入って、全部着替えてホッとする。休憩所で又の機会を約束して別れる。
三角点情報「鳴谷山」
三角点名・治久部
等級・三等三角点
標高・1596.55m
所在地・石川県白山市白峰町




 所で、この幻の三角点の場所だが、白山を背中にして、頂上らしき方へ、直角ではなく、斜めに右のほうへ進むように藪に入る。距離は30mから50m位。もう一寸あるかな。酷い藪の中に、三角点を中心にポッカリと空き地がある。後は幸運を祈るのみ。くれぐれも用心して。元来た道を戻らないと、頂上の先の別の広場に出て、泡を食う事になる。幸運を祈る。


 地図を付けてみたが不正確なので、参考に留める事。地図は移動できます。



 

  2007年09月04日(火)2回目 「鳴谷山」と「砂御前山」初登山



 この間白山の大汝峰に登ったとき、大嵐山と砂御前山が確認できた。そこから手前に「鳴谷山」が見えた。びっくりする位、とても近くに見えた。そんな訳でなんとなく鳴谷山に登りたくなった。


 8.00時に、「道の駅 瀬女」でK君と待ち合わせる。彼は8年ぶり2度目の鳴谷山である。私も2度目2年ぶりである。





 白峰の入り口で左に折れ、橋を渡りホテル八鵬を左に折れ、又右に白百合林道を上る。今年4月に大嵐山に登っているので慣れたものだ。最後のジグザグの急坂が始まる地点に、右に林道が分かれている。入り込むと途端に狭くなり未舗装、ガタガタ道で薄に覆われている。底を擦らない様ゆっくりと走り、8.40分、終点の駐車場に到着。10台は置ける広場は我々の車だけ。平日だから今日は我々だけかなと、8.50分に歩き出す。









 ミズナラの林を歩き出す。非常に緩やかな登りで、谷に沿って登ってゆく。9.05分、右の谷川に三段か四段の滝が見える。






 K君が最初にこの山に来た時、福井の行方不明のカメラマンが、近くの滝つぼで見付かったのだそうで、警察や消防の車が、何台も入っていたそうだ。滝を写しにきたカメラマンだったらしい。もっともこの滝かは不明である。他にも滝がありそうな谷川である。











 9.45分、ようやく尾根の上に登りつく。前方に鳴谷山のなだらかな頂上が見えてくる。ここより右に曲がる様に尾根をゆく。「シャクナゲ」と「サンカンスギ」が多くなる。 9.45分、前方に鎧壁が見えてくる。鎧壁は日が射して暑そうなので、その手前の大きな松と杉の下で、お湯を沸かして抹茶を頂く。20分休憩。






 
大きな鎧壁の、テラスの岩の上を歩く。左下が岩の崖になっている。雨ですべる時は怖そうだが、晴れている時は問題が無い。


 岩棚を渡りきると、一度水の流れる沢を渡る。斜めに斜面を登り切り、尾根上に出て20メートルほど先に、標識があり、砂御前山に登る道が戻るように分岐している。10.25分に通過。






 さらに10分ほど歩いて、10.35分に大杉谷林道分岐の標識に出る。右に行くと大杉谷林道へ出るらしい。荒れた感じの道である。地図で調べると、この林道は白峰を抜け展望の湯に至るまでの間に、左に手取川を渡り、ここが起点で右に林道が進み、この分岐の近くまで延びている。一度はこの道から鳴谷山に登ってみたい気がする。









 
この分岐を左に取り、広い尾根状を登ってゆく。「ゴゼンタチバナ」に赤い実がなっている。










 次から次へと見事な天然の杉が現れる。風雪に耐えて、ゴツゴツとした太い幹を眺めていると、なんだか力が授かるような気がする。登り初めに馬力を出しすぎて、少しばてて来た。30分歩いて5分休む。









 それでも潅木帯を抜け、笹の原になり、頂上を大きく右側より回りこみ、12.05分に頂上到着。頂上の標識が倒れている。残念なことにガスが掛かってきた。天気予報通りに段々下り坂である。湯を沸かして昼食にする。








 誰も登ってこないと思っていたら、比較的若そうなアベックが到着。挨拶をしていたら、なんと「加賀の里山逍遥」のホームページを書いている人でしょう、と指摘された。駐車場にあった「プリウス」で判ったらしい。そういえば登山案内のつもりで、駐車場の自分の車の写真を時々載せている。彼は最近山登りを始めたばかりで、私のホームページを参考にして、4山目だそうである。この鳴谷山も、私のホームページを見て登ってきたのだと言う。こんな変な自分勝手なホームページを見てくれる人が居て、大変嬉しかった。相棒も私が文中のK君ですと自己紹介している。K君の写真は時々載せてあるので、最初から判ったみたいだ。








 名前の知らない彼に写真を撮ってもらう。倒れた標識は建てた。いつまで持つかな。












 
此花が今盛りである。名前が判ったら載せる。「イワショウブ」だった。









 少しガスが晴れ掛かったが、白山までは見えない。またガスに包まれてしまった。


 13.15分、アベックに別れを告げて下山開始。頂上に70分滞在した。





 
「砂御前山」
は、「鳴谷山」の鎧壁の上の山である。鎧壁をトラバースして、斜面を尾根の上まで登りきると、標識があり戻るように砂御前山の分岐がある。今日は鳴谷山の帰りに登るつもりである。






 14.13分、大杉谷林道の分岐地点。14.21分、砂御前山の分岐地点。



 鳴谷山から降りてきて、この標識から左に登る。右にゆけば15m位で鎧壁へと、斜面を下りてゆく。








 標識のそばの倒れた杉の木の陰に、リュックを置いて「砂御前山」へ向かう。霧が深くなって雨粒がポッンと来た。岩、倒木がゴロゴロの道で登り難い。だんだん急になってくる。









 分岐より25分で砂御前山頂上着。潅木に囲まれた小さな空き地で、晴れていても眺望は無し。小さな札が下げてあるだけだ。ここから白峰スキー場の上の青柳山まで、青柳新道が在ったらしいが、通る人が無くて廃道になっているらしい。地図を見ると、緩やかな尾根伝いで行けそうだ。







 小雨が降り出したので、写真を撮ってすぐ降り始める。霧の中に下に鎧壁が見える。


 もうすぐリュックを置いた地点に到着かと思ったら、頂上で別れたアベックが登ってきた。今から登るのですか?と聞いたら、下山の途中だという。確かに分岐で私たちのリュックを見たし、そこで右の下山路に入ったという。






 
私は2年前の時、同じ間違いをした事を思い出した。あの時も降りているはずが、ガタガタの登りとなり、変だと気付いて戻ったことがある。二人をリュックの置いた所まで誘導し、分岐標識の右15mの下り道まで案内した。


 この下り道は急に右の斜面を降り出す。ところが、右に大きな木があり、降り口が見えなくて、直進する人が多いのか、直進する道が付いている。あるいは、鳴谷山に登る前に砂御前山に登る人の近道になっているのかも。間違える人が多いからか、降り口に赤い布が幾つも下げてある。それでも気付き難い。






 分岐より砂御前山の往復は45分だった。アベックは無事先に出発。我々もゆっくりと後を追う。15.38分、鎧壁通過。16.30分、駐車場にたどり着く。途中の水場の水は旨かった。水を切らしていたので、500ccのペットボトルに汲んで一本全部飲んだ。


 鎧壁を通り駐車場までは、分岐より1時間15分掛かった。この写真は登るときに写した
「砂御前山」である。





17.10分、ホテル八鵬の隣の、桑島温泉総湯に入って帰る。ここは安くていい湯だった。320円だった。


 

  2005年09月18日(日)初登山 「鳴谷山」を往復



 大嵐山より「鳴谷山」を眺めて、次回はぜひこの山と決めていた。理由は「白山」が一番良く眺められそうで、なだらかで登りやすそうに見えたからである。実際も急坂が無くて登りやすかったが、歩く距離は結構長かった。







 大嵐山水芭蕉園の駐車場に登る林道の、最後のつづれ折の始まる地点に、右に折れる鳴谷山の林道の入口がある。


 とたんに舗装は無くなり悪路の始まりとなる。ススキを車でかき分けながら、底を擦らない様にゆっくりと走る。思ったより周りが開けていて、危険な場所はないがゴツゴツ道でパンクでもしたら大変だ。林道の終点が駐車場になっており、15台は入りそうだ。





 行き帰りで5.6台の車が止まっていたが、京都、福井、新潟のナンバーかあり、地元の石川ナンバーは、登る時点で私1台、帰るときは他に1台だった。私にしては珍しく日曜日の登山である。






 駐車場の周りは美しいミズナラの林で気持ちよく歩き出せる。ずーっと谷を上り詰めるように登ってゆく。大きな天然杉が混じってきて、尾根らしくなってくる。石楠花も多い。ブナの古木も多い。道が少し下って、鎧壁の下に出る。ここまで1時間。鎧壁は砂御前山の斜面の大きな岩壁で、その下をトラバースする。岩が乾いているので危険は感じない。









 谷の向こうに「鳴谷山」頂上が望める。大嵐山の頂上よりこの鎧壁が見えたと思ったが、ここより大嵐山が見えない。不思議だ。(帰ってから大嵐山からの写真をよくよく調べたら、砂御前山には北向きの岩壁もあるように思える)







 水場を通り過ぎて坂を登り切ると、「砂御前山」への分岐に出る。地図にも名前が載り三角点もある山だが、急坂みたいで今回は省略。ところでこの辺り道がハッキリしない。尾根上に着いたら三叉路で標識が無く、右が砂御前山だからと思い左に行く。それにしても解かりにくい分岐だなと、下り道を確認しておく。赤い布が下がっている。しばらく歩くと今度は標識があり、砂御前山の分岐の道がある。






 はたして下山のとき、どこかで道を間違え何時の間にか砂御前山に登りかけており、気がついて道を戻って事無きを得た。



 振り返ると「砂御前山」がせり上がって見える。








 それにしても、惚れ惚れするようなサンカンスギ(天然杉)が多い。壁より25分で尾根上の分岐に出て、さらに10分で大杉林道よりの道が右より合流する分岐に出た。この分岐で腰を下ろして弁当を食べる。抜きつ抜かれつの、福井のおじいさんとおばさん二人のパーティが追い抜いて行った。







 ここより広い尾根道をひたすらに歩く。スギ、ブナにダケカンバが混じり、オオシラビソも見える。振り返ると右に「大嵐山」、左に「砂御前山」。通ってきた鎧壁も見える。その左向こうの高い山は、小松の大日山と鈴ヶ岳らしい。もっと左に大長山と赤兎山も見える。草地となり山頂近くになると、正面に白山がドカリと見えてくる。








 ぐるりと左に回りこむと突き当りが頂上、11時着。登り出して3時間15分かかった。途中で降りてくる人に逢ったが、先客は京都の人一人。「白山」は七倉山が大きく、右に大汝峰と御前峰が小さく見える。雲が出てきたので慌てて写真を撮る。この後5分くらいで頂上に雲が掛かってしまった。白山に向いた斜面は草地でずーっと谷に落ち込んでいる。西側は這松の混じる藪。三角点は藪の中で探すのが難しいと本に書いてあるが、京都の人と二人で藪に挑戦してみたが、入るのも難しい藪で、少し入ったら出られなくて一苦労、あえなくダウン。






 大長山と赤兎山をバックにして続々登山者が到着。10人になる。それぞれ「白山」に向いて昼食。私は1時間15分も頂上に居て大展望を堪能する。その間一度も白山頂上の雲は取れなかった。





















 白山の頂上拝めたのは我々二人だけだねと言って、京都の人と相次いで下山を始める。オオシラビソに紫の実が付いている。ハイマツといい、ダケカンバといい、まさに高山である。







 駐車場まで2時間40分かかってたどり着いた。途中「リンドウ」が咲いていた。この山は紅葉の頃はきれいだと思う。


 ところで山の案内板は、鳴谷山に括弧して「じぶね」と書いてある。地元では「じぶね山」と呼ぶのかもしれない。






 帰ってきてから、いつも持ち歩いているガイドブックの表紙の写真が、ここから撮ってあることに気がついた。写真は白山に初冠雪の頃らしい。そんに時期が今年も近づいてきた。





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